カテゴリー: コラム

地方議員の公約には意味がないのか?

都議選の中で、「地方議員の公約には意味がない」「どうせ実現できない」という声があります。果たして本当にそうでしょうか.。

確かに、地方議員は市長のような執行権を持っていません。
一方で、地方議員には「一般質問」という強力な手段があります。これは、行政の政策や事業の進捗、課題や今後の方針を市民に代わって問いただすことで、市政の方向性に実質的な影響を与える力を持っています。

例えば会津若松市では、一般質問について下記のように説明されています。
「一般質問とは、議員が、市の一般事務に対してその執行の状況又は将来の方針、政策的提言や行政の課題などを市長などの執行機関に直接質すことです。」

私の場合、今回の6月議会では「佐久市役所の組織づくり」を取り上げました。これが、すべての事業の根幹になってくるものだと考えているからです。

佐久市では近年、毎年20名を超える退職者や年によっては10名を超える休職者がいます。若手の退職には、キャリア形成の実感不足、という要因がありますが、その中にあっても、佐久市役所ではキャリア面談やキャリアシートの作成・運用等のキャリア支援が行われていませんでした。そこで、キャリア支援が必要ではないかということを問い、実際にキャリア面談の実施を通じたキャリア支援の検討が始まることとなりました。

また、管理職の評価基準に定める能力やスキルがある中で、それらを磨いていくための研修体系もない状態でした。そこで、研修体系の整備の必要性について問い、研修体系の検討が始まることとなりました。

これらは、議員になって2カ月弱で起きた市政の変化です。

公約は地方議員として、自分がどういった方向性で質問権を行使していくのかを示すものだと考えます。公約に基づいて行政に働きかけることは、市民との約束を果たす第一歩です。地方議員の投票においても、公約が見られるようになってほしいと個人的には思います。

「昭和に小学生だった人に令和の小学生の悩みは分からないよ」

ライターの佐藤友美さんが『ママはキミと一緒にオトナになる』の連載の中で書かれていた息子さんの一言(タイトル文)が衝撃的だった。

私には今のこどもたちや若者の思いを分かり切ることはできない、と思いながらも、分かりたいと思い歩きます。

そんなことを考えていると、選挙戦の時のことを思い出しました。柳田市長が候補者とXのスペースで1人ずつ対談。(https://x.com/seiji_ya/status/1910182351210254486?s=46)

私は、「このまま生きていてもこの先に何があるんだろうという時代に生きてきた」という主旨の話をしたのとは対照的に、別の候補者の方は「何もかもが輝いていた時代に新卒だった」という主旨のお話をされていた。

生きてきた環境が、過ごしてきた背景が、これだけ異なるのか、と改めて認識したシーンでした。

良い悪いではなく、これまでの背景が異なることをお互いに認識した上で今後の議論を重ねていくことが大切ですね。