移住三年目。初めて地区の公会場(公民館)を使わせて頂きました。
こどもたちのあそび場&ちょうど息子の3歳の誕生日だったので誕生日会も合わせて。
公会場は地域の資源としてとても重要な場所だと感じています。また自治会(佐久市では「区」と呼びます)の機能も人口減少下で行政サービスが縮小していく中、きわめて重要になってきます。しかしながら、現在その機能を十分に果たせているか、というと課題を感じています。
自治会をどうアップデートしていくべきでしょうか。
外からくると区が何をしているのかや区への加入方法が分からない
移住してくると、自治会(佐久市では「区」と呼びます)の仕組みが分からず戸惑うことがあります。私の場合、区費は引っ越し当初からお支払いしていたのですが、区が何をしているのかは何も説明がありませんでしたし、区の方とお会いしたこともなかったです。
住んでいる間に、区費を払っていると回覧板や市の広報誌を受け取れることを知り、知り合い経由で区長や常会長(区を班に分けた班長のような役割の方)に連絡を取り、回覧板や広報誌を受け取れることになりました。引っ越してから1年以上が経っていたと思います。
これは私の住む区の問題ではなく、佐久市内に移住者が増える中で、区の機能や区への加入方法が分かりづらいことに問題があると感じています。
区の機能とは何か
佐久市では「区の手引き」を公開しています。手引きでは区の機能について下記が書かれています。
1 親睦機能(住民相互の連絡、スポーツ、レクリエーション、祭礼など)
任意の住民の集まりである区にとっては、会員(区民)相互のコミュニケーションがうまくいくことが最も基本になります。そのための活動は、できるだけ多くの人が参加できるように計画したいものです。
2 共同防衛機能(防災、防火、防犯、交通安全など)
佐久市は、比較的災害の少ないまちといわれていますが、災害はいつ、どこで起こるかわかりません。また、火災や犯罪、事故など、みんなで助け合い、共同で生命や財産を守っていかなければならないこともたくさんあります。子どもや女性がいつでも安心して歩けるまち、住んでいて安全なまちを作るには、住民一人ひとりの協力が不可欠です。
3 環境整備機能(ゴミステーション管理、集会施設管理、一斉清掃など)
美しいまち、気持ちのいいまちを作るためには、衛生面からの整備や施設面からの整備など、区内の環境を整えていくことも大切です。
4 行政補完機能(広報紙の配布、行政文書の回覧、募金のとりまとめなど)
区は、広報紙など市民生活に役立つ情報を配布したり、回覧板や放送設備などを利用して行政情報を周知するといった役割も担っています。また、市からの依頼により、各種調査や取りまとめなども行っています。
5 目的実現機能(行政への陳情、要望など) 地域の問題を地域住民の力で解決することは区の大きな役割ですが、地域住民だけでは解決し得ない問題も数多くあります。そのような場合、問題解決に向けての要望を行政に行うのも区の大切な役割です。
6 区内の統合・対外的代表機能(住民の意見・利害調整) 近隣住民同士の問題には、行政が関われないことも多くあります。そのような場合には、住民が持っているそれぞれの考えや意見を吸収し、それについて話し合い、利害を調整し、地域全体の共通の課題として高め、一つずつ解決していくことが大切です。
7 相互扶助(慶弔の際の手伝い、資源回収など) 万一のとき、すぐにお世話になるのが近所の人です。また、地域で暮らすためには、お互いが協力し合わなければならないことがたくさんあります。
8 伝統保持(地域文化財の保持、伝統的行事の開催・伝承など) それぞれの地域には、その地域ならではの伝統行事が大切に受け継がれていることでしょう。また、新興住宅地では、子どもたちのために新たな文化を作ることもできます。 伝統を守り、新しい文化をはぐくむことで、そこで育った人々に故郷の誇りが芽生えることでしょう。
9 教育・学習(公民館活動、文化祭など) 自分の経験をどこかで活かしたいという人が多くいます。そのような会員(区民)の特技を活かしたいろいろな活動があると、区の文化性が高まり、豊かな人間関係も生まれてきます。
参考)区活動の手引き
https://www.city.saku.nagano.jp/shisei/shisei_sanka/kyodo_machizukuri/ku.files/r6kukatudou.pdf
区がどこまで活動しているかは区によってまちまちになっている
上記の機能が期待される区ですが、実際にどこまで活動しているかは、区によって大きく異なります。様々な活動が行われているところもあれば、年1回の草むしり(環境整備)だけ、というところも少なくありません。
区は行政の管理のもとにはなく、独立した自治組織であり、ボランタリーに行われるものです。
一律にすることは難しいという側面は確かにありますが、一方で、引っ越してきた方は当然、区の状況など知らずに引っ越してきます。そしてその後に、区によって大きな違いがあることを知ることになります。
担い手不足にアプローチする
活動が縮小されていく背景には、担い手不足があるとされています。しかし、本当にそうでしょうか。
子育て世帯にとって、地域でこどもを見守ってもらえることを有難いと思う人は一定数いるように思います。(もちろん、回覧板等を不要と感じられる方もいらっしゃいます。)
災害が頻発する時代の中で、災害時に備えて隣近所の方と挨拶するくらいの関係ではありたいと思っている方もいらっしゃるように感じています。
持続的な「区」であるためには、地域の方に求められている機能と地域の方に負って頂く負担が、調和している必要があります。
「地域の方に求められている機能」は時代とともに変化し続けます。現在は区の機能や活動が、その変化に対応しきれていない側面があるのではないでしょうか。伝統や慣習と時代の変化をどう調和させていくか。
区は行政からは独立した存在ではありますが、若者や女性などにも区長を担って頂けるような役割や負担の在り方のアップデートもサポートしていければと考えています。
「区」という単位を考える
また、移住者は増えるが人口全体は減少する中で、人口構成も区によって大きく異なります。そのような中、隣の区の方ではこども向けの活動が活発なのに、区が違うから参加できない、ということが発生しています。区は地域のつながりをつくるための仕組みなのに、逆に区という単位が足かせとなり、つながりづくりを阻んでしまっているケースが発生しています。
災害対応も同様に、若手や防災士が意欲的な場合、その区だけに活動をとどめておくと、貴重な人的資源を活かしきれないことになってしまいます。
一方で広報物の配布などは一定の区切りがないと配布しきれません。どこまでを区の単位で行うべきなのか、ここにもアップデートの可能性があると感じています。
区の情報をオープン化する
どこの区が何をやっているのか。どうすれば区に入れるのか。どうすれば他の区の活動に関われるのか。どうすれば区の公民館を借りられるのか。
長く住んでいる方でも、同世代のママやパパに知らなかったと言われることもあります。
区の情報をオープン化し、誰もが関わりやすくする。そのようなサポートも必要ではないでしょうか。
是非、皆さんが考える区の問題点や活かしたいところを教えて下さい
とはいえ、私はまだまだ区のことをわかっていません。役員をやったこともありません。
是非、経験されてきた方に、今後も残していきたい区の機能や変えていきたいところなどをお伺いしたいです。

#区長
#佐久市
#佐久市議会
#サクノミライ
#四登なつき